講義日誌 yasuyuki shinkai

明治学院大学文学部フランス文学科 慎改康之

特殊研究

うそつきについて

本日から3回にわたってモンテーニュ『エセー』を扱います。まずはそのなかから「うそつきについて」と題された文章を、まずは私が担当して発表。次回以降の発表担当者は参考にしてください。 そしてその後は当初計画していたやり方を若干変更し、全員にプリ…

テクスト配布

今週金曜に扱うテクストをBBSにて配布します。以下↓からアクセスしてください。BBS[30]特殊研究プリント

イントロダクション

第1回目の今日は、授業の進め方などに関する説明から始めました。普段とは違うやり方で考える術を身につけるために先人達の知恵から学ぼうというのがこの授業の最大の目標です。 スケジュールはだいたいシラバス通り。まずはモンテーニュのテクストを読んで…

レポート

本日はその場レポート。ちゃんと書けましたか? 今年度の授業はこれで終了です。来年度は白金でお会いしましょう。

Le Placard

本日は先週予告しておいたとおり映画上映。 Le Placard を観てもらいました。ただのコメディとしても十分楽しめたのではないかと思います。 今年度の特殊研究の授業は本日にて終了。私の方が何かと反省させられることの多かった金曜2限でした。年明けの1月…

イデア論など

本日はまず、プラトンのイデア論に関する発表。とても詳しく調べてくれていましたね。私の方からは、現実とは別の世界を想定してその世界に現実を従属させるという思考がいかに西欧を長い間支配してきたかについて、簡単に解説しました。 それで、ここまでの…

プラトニック・ラブ

本日はまず、後期レポートの詳細を説明。聞き逃した方、再確認したい方は、こちらをどうぞ。 それから、前回までのおさらいを簡単に済ませた後、プラトニック・ラブについての発表をやってもらいました。肉体的な愛を否定して精神的な愛を目指そうとするので…

レポート

現代思想論および特殊研究の後期レポートについて、以下に概要を掲載しましたのでご覧ください。詳細についてはそれぞれ次回授業のときに説明する予定です。 2009年度後期現代思想論レポート2009年度後期特殊研究レポート

性と権力

前回の発表を受けて、今回はミシェル・フーコーによる権力分析について少々詳しく紹介。まずは、フーコーの言う「権力」とはどのようなものであるのか、そしてそれが歴史的に変化したとはどういうことなのかについて解説しました。 次回は、これがどのように…

性の煽動

本日は、簡単にフロイトについておさらいした後、性と権力についての発表。ミシェル・フーコーの著作にもとづいて、性は抑圧されているというより煽動されているということ、権力と知は敵対しているというより支え合っているということを紹介してもらいまし…

固着と外傷

前回、前々回と扱ってきた精神分析の話についての総まとめ。無意識、夢、リビドー、エディプス・コンプレクスといった概念を、神経症の治療というフロイトの目的にからめながらつなげてみました。結構駆け足で端折ったところも多かったので、興味のある方は…

無意識と性

本日は、まず精神分析についての先週の話をおさらいしたあと、セクシュアリティについての発表を二名の方にやってもらいました。「リビドー」と「エディプス・コンプレクス」を中心にやってもらったんだけど、いきなり調べるには難しかったかもしれませんね…

意識と無意識

本日から2009年度特殊研究第2部の開始です。第1部が見る術を学ぶことをテーマに掲げていたのに対し、今度は、考える術を学ぶこと。とくに、哲学・思想関係のテクストを手がかりに進めていきます。 まずは、「意識と無意識」ということで、「無意識」とフロ…

知覚、行動、思考

ヒッチコック、ロッセリーニの映像から、知覚と行動の絆について考察しました。見ることしかできない状態、目の前の情景を前にして途方にくれる状態、すなわち、知覚と行動との絆が断ち切られる状態においてこそ、思考が生ずるのだということ。映画のみなら…

ヒッチコック、ロッセリーニ

今回から、映画史上の転機についての話。まずはヒッチコックとロッセリーニについて、担当者の方々に発表してもらいました。よく調べてうまくまとめていましたね。映画も一人ひとりが両方を見比べてくれていて、感心です。 そしてその後で、二人の映像がどの…

時間と空間

本日は、長回しの2つの映像(オリヴェイラとトリュフォー)について、それらがいったいどのような効果をもたらしているのかを解説。ジル・ドゥルーズの映画論を手がかりにしつつ、アンリ・ベルクソンの哲学も引き合いに出しながら、時間のイメージについて…

時間のイメージ

いよいよ新学期開始です。 まずは、後期の授業計画を紹介。シラバスに書いたとおり、後期は哲学的テクストを扱っていきます。とくに、無意識、セクシュアリティ、差異について。 ただしその前に前期の続きで映画の話を3、4回やります。まずは前期にやりか…

レポート

本日は授業時間を使ってのその場レポート。たくさん書いた人、少なめの人、さまざまでしたね。 ではまた来学期に。最初の数回は映画を続け、その後でテクスト読解へと進みます。

トリュフォー、オリヴェイラ

まずは、前回発表してもらったアベル・ガンス「ナポレオン」とフリッツ・ラング「メトロポリス」について。これらの映像が光と運動という映画の物質的要素をそれぞれ強調しつついかなる効果をもたらしているのかについて解説しました。 その後で、トリュフォ…

ムルナウ、ラング、ガンス

本日はまず、前回発表してもらったグリフィスとエイゼンシュテインについて簡単に補足。有機的モンタージュ、弁証法的モンタージュという、ドゥルーズによる両者の特徴づけを紹介しました。 そして次に、ドイツとフランスのスタイルについて、フリッツ・ラン…

グリフィス、エイゼンシュテイン

先週の授業を引き継いで映画の技法の基本的要素について簡単に解説した後、グリフィスとエイゼンシュテインについての発表へ。詳しく調べてくれていたし自分でもいろいろ考えてくれていて見事でした。 来週は、平行モンタージュと衝突モンタージュについて補…

映画の誕生

今日から映画です。ベルクソンによる映画批判とドゥルーズによる取り上げなおしについてごく簡単に触れた後、映画の誕生について基本的な解説。リュミエール兄弟のいくつかの映像、ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」、さらにはムルナウ「サンライズ」を…

レポート

2009年度前期特殊研究期末レポートについて、以下に詳細を掲載しましたのでご覧ください。 2009年度前期特殊研究期末レポート

ベイコン解説

今日はまず、期末レポートについての説明から。近日中に個人サイト上に詳細を掲載する予定ですので、聞き損なった人はそこで確認してください。 そして先週発表してもらったフランシス・ベイコンの解説。「叫び」のテーマに関するベイコンの発言(「恐怖では…

マグリット&ベイコン発表

まずはマグリットについて、前回のおさらいと続きを話しました。とりわけマグリットにおける「類似」のテーマの重要性について。前回よりはだいぶわかってもらえたようですね。 そして絵画の最後として、フランシス・ベイコンの発表。発表してくれた人たちも…

マグリット

本日は、まずマグリットについての発表から。シュルレアリスムその他の概念についての説明もあったし、具体的な作品についても調べてくれていたし、とてもわかりやすかったのではないかと思います。 それに比べて「これはパイプではない」についての私の解説…

フォリー・ベルジェールのバー

連休はいかがでしたか?私の方は原稿の締め切りもあって自宅に缶詰でした・・・ もっとも金曜は連休と関係がなく、先週の続きでマネの話から。西欧絵画の伝統が見せまいとしてきたものを、マネは逆に目に見えるものとして描いているということについて、3枚…

モナリザの秘密、マネ発表

まずは、「モナリザ」において時間ないし運動のテーマがどのように表わされているかということに関して、先週の授業の最後に書いてもらったコメントをもとに解説。橋の存在、体の動き、背景と微笑との関係などを簡略に指摘しておきました。 それから次はマネ…

レオナルドと遠近法

前回に出た質問のうちいくつかについて答えた後、第一回の発表を、レオナルド・ダ・ヴィンチについてやってもらいました。準備の時間もあまりなかったのに押さえるべきところを押さえてくれていたので大変結構。 そのうえで、とくにレオナルドと遠近法との関…

遠近法が見せまいとするもの

具体的な絵画作品の分析に入る前にその準備として、西欧絵画の歴史に長い間君臨してきたものとしての遠近法について概説。とりわけ、それが何を見せようとし何を見せまいとするものであるのかという点に焦点を絞って話しました。 次回は、その遠近法とのあい…