講義日誌 yasuyuki shinkai

明治学院大学文学部フランス文学科 慎改康之

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

卒論発表(2)

今日は当初の予定より多めの5名が発表。サガン、サド、デリダ、衣服の歴史、食文化について。駆け足で進めたため、一人ひとりに十分な時間がとれずごめんなさい!発表者の方は、発表者に渡した「コメント」で細かい点について確認してください。 なお、卒論…

私的な作品としての「ラス・メニーナス」

本日の講読は188ページの下から12行目まで。具体的な作品分析とはいえ、ちょっとややこしい文章が続いていたこともありたくさん進むことはできませんでしたね。次回はもう少し私の分担を増やしてみることにします。

ラケス

本日はまず、後期レポートの詳細についてしゃべりました。内容は近日中に慎改の個人サイトに掲載しますので、少々お待ちを。 今日もやはり、コメントに対する回答にちょっと時間をかけすぎてしまい、『ラケス』については概要の紹介しかできませんでした。次…

恐怖について(6)

前回課題の正解と、今回の課題です。Il est impossible d'aimer une seconde fois ce qu'on a véritablement cessé d'aimer. 「私たちは、自分に感嘆してくれる人々を常に愛するが、自分が感嘆している人々のことを常に愛しているわけではない。」 今日は恐…

中性代名詞

中間試験範囲の第14課まで終了。第15課の半過去について、4限の時間に説明だけやってもらいました。ディクテは37ページの3〜5.宿題は39ページの1です。 白金祭休みのあいだに試験勉強しっかりやっておいてください!

デカルト(1)

モンテーニュの次は、17世紀の哲学者デカルト。「方法的懐疑」によって確実な真理へと至るプロセスを辿るべく、今日はまず、第一省察について発表してもらいました。結構苦労したのではないかと思いますが、一生懸命考えてくれていましたね。 次回はいよい…

卒論発表(1)

本日より卒論発表開始。今回は3名の方に、女性と出産、コレット、ボランティアに関する論文の執筆計画を話してもらいました。それぞれよく考えてくれていましたね。この調子で、本文をどんどん書き進めていってください! 追記:先週やった要約練習の添削済…

歴史的調査

テクスト186ページ最初の段落の最後まで読了。今回は具体的な話が多かったのでまあまあ進みましたね。次回は「ラス・メニーナス」のなかに我々が実際に見ることのできるものについての分析となります。

エピメレイアとパレーシア

前回、「配慮」についてよくわからなかったというコメントが多かったので、今日はおさらいに時間をかけました。ソクラテスの使命が「自己への配慮」を目標とするということについて、もう一度詳しく説明しましたが、理解してもらえたでしょうか? 『ラケス』…

恐怖について(5)

仏作文前回課題の正解です。 Il y a des méchants qui seraient moins dangereux s'ils n'avaient aucune bonté.そして今回の課題。授業中に書いた日本語がちょっとまずかったようなので、以下のように訂正しておきます。 「自分が愛することを本当にやめて…

要約練習

本日は要約練習。一定の長さのテクストを自分の言葉で短くまとめるという、論文執筆の際に必要となる作業を試しにやってもらい、簡単に解説した後で、私が作成した解答例を配布。みなさんに書いてもらったものについては、添削して今度お返しします。 いよい…

存在すれすれのところで

テクスト183ページの一つ目の段落の終わりまで読了。フーコーの「ラス・メニーナス」論に対する美術史家的見地からの反論がここから始まります。

自己への配慮

『ソクラテスの弁明』の最終回。人々に対してその無知を知らしめるというソクラテスの使命には、人々が自分自身を絶えず高めることを促すという目標があるということ。「汝自身を知れ」という命令が、「自己への配慮」という問題に従属するものであること。…

恐怖について(4)

仏作文の正解はこちら。L'orgueil qui nous inspire tant d'envie nous sert souvent aussi à la modérer. そして今回の課題です。「善良なところがあるためにより危険であるような悪人がいる。」 テクストは、95ページの上から8行目まで読了。モンテーニュ…

代名動詞

3限の授業では、教科書34ページ代名動詞の活用を説明、練習しました。ディクテ範囲は33ページの1と3です。

モンテーニュ(2)

前回に引き続きモンテーニュ。今回は、「われわれの幸福は死後でなければ判断してはならない」を、担当者に発表してもらいました。コメントを読んでみたところ、「幸福」についてのモンテーニュの考え方にみんなあまり納得がいかなかったようですね・・・ 次…

卒論執筆ガイド(2)

先週に引き続き、卒論執筆のやり方に関する説明。今日はとくに、みんなに配ったひな形ファイルを実際にどのように使えばよいかということを、模範例を参照しながら解説していきました。 なお、来週から卒論発表を始める予定だったのですが、やはり初っ端は希…

理論と歴史

テクストは182ページ10行目まで読了。絵画をめぐる心的痕跡をなおざりにしてはならないということ。これが、アナクロニスムとつきあうための手段としてアラスによって提示されているものの一つでした。

ソクラテスの使命

ソクラテスが政治に携わらないのはなぜか。この問いから出発して、ソクラテスには政治参加よりもはるかに重要な使命があるということの確認にまで到達しました。 次回は、その使命が正確にどのようなものであるか、そしてその目的は何かということについて考…

恐怖について(3)

仏作文の正解はこちら。La jeunesse est une ivresse continuelle: c'est la fièvre de la raison.そして今回の課題です。「自尊心は、大きな羨望を生じさせるものであると同時に、羨望を抑えるためにしばしば役立つものでもある」 授業は、テクスト94ページ…

モンテーニュ(1)

本日はモンテーニュ『エセー』の「うそつきについて」を、私が担当して発表。レジュメを作成し、テクストを解説していきました。次回以降の発表担当者は、これを参考に準備してきてください。 なお、先週よりも出席者が増えたので、急遽教室を変更。おそらく…

受動態

教科書32ページの説明を終了。33ページの練習問題3が宿題です。そしてディクテは31ページの2と3から出す予定。 授業の終わりになんだかざわついていたので受動態がよくわからなかったのかと思ったのですが、大丈夫でしょうか?

卒論執筆ガイド(1)

本日は、仏文科から配られた「卒業論文執筆要綱」にもとづき、論文執筆にあたっての細かいルールを、過去に提出された卒論の一つを例としてとりあげながら説明しました。来週は、論述の展開の仕方について、やはりいくつかの例を紹介しながら解説する予定で…

アナクロニスム

今日の講読は180ページの一行目まで。アナクロニスムの話が出てきたところで終わりました。 この後の部分において、アナクロニスムの問題が少々深められることになります。しっかり予習してきてください。

ソクラテスのパレーシア

今日からソクラテス。ソクラテスはなぜ、政治的パレーシアを拒絶し、倫理的パレーシアのみを行使することになったのか、そしてソクラテスのそのパレーシアはいったいどのようなものであるのか、という問いを、『ソクラテスの弁明』を読みながら考えていきま…

恐怖について(2)

まずは仏作文。Il n'y a guère d'homme assez habile pour connaître tout le mal qu'il fait. 今回の課題はこちら。 「若さとは、絶え間のない酩酊状態のことである。それは、理性の熱病なのだ。」 テクスト講読は、94ページの上から3行目まで終了しました…