講義日誌 yasuyuki shinkai

明治学院大学文学部フランス文学科 慎改康之

2010-01-01から1年間の記事一覧

模擬卒論審査

本日は模擬卒論審査。現在の時点で書いた分を持ってきてもらって、冬休み中どれくらいがんばらなくてはならないかを判定しました。思ったよりも多くの人が日本語本文をひととおり書き終えており、大変結構。でもその一方で、まだ書き始めたばかりの人もいま…

作家主義

本日はバザンのテクストを最後まで読了。映画監督が作家に匹敵するものとなるという、よく知られている彼の主張にたどり着きました。 映画上映はレオス・カラックス監督「ポンヌフの恋人」。激しいカメラの動きは、アベル・ガンス以来のフランス映画の伝統と…

決断主義

本日は、今年度の授業の総まとめ。フーコーの研究の三つの軸について簡単におさらいした後、彼の主張をどのように受けとめればよいのかについて、ポール・ヴェーヌの著作をもとに解説しました。何をなすべきかを語るのではなく、何かをなすために役立つ手段…

La politesse en France (fin)

教科書68ページを終了。残った時間で、試験範囲およびディクテをやった箇所を確認しました。後期は途中をいくつかとばして進めてきたので、以下を見て試験範囲をしっかり確認してください。2年次仏語後期試験

Un cocktail

教科書82ページを終了。その後、試験範囲のビデオを見ながら簡単に全体的なおさらいをしました。 そして1月7日は期末試験。1回で合格するよう、冬休み中にしっかり復習しておくこと!1年次仏語後期試験

ソシュールの言語学

本日は発表ではなく、私の方でソシュールの言語学について解説しました。20世紀フランス思想に決定的な影響を与えた彼の研究成果は、仏文科の学生にとって必ず押さえておかなければならないことの一つです。 本日で今年度の講義は終了。次回、年明け最初の…

卒論発表(5)

本日の卒論発表は、観光、マンション、死、移民、ダリについて。これでひとまず全員終了です。 そしていよいよ来週は慎改ゼミ恒例の模擬卒論審査。今の時点でどれくらい書けているかによって、卒業可能性を判定します。来週来ないと冬休み中の添削は受け付け…

両義性の返還

前回仏作文の正解は以下の通り。なお、仏作文は今回で終了です。On ne meprise pas tous ceux qui ont des vices ; mais on meprise tous ceux qui n’ont aucune vertu. 発表は、第6班の残りと、第7班まで。ウェルズに代表されるパンフォーカスの使用が映…

権力から主体化へ

ようやく本日でテクストを読了。抵抗が権力に内在的であるという部分を読み終わりました。そしてそれから、『性の歴史』第一巻と第二巻、第三巻とのあいだの研究計画の変更について、極めておおざっぱに紹介。 次回は、フーコーの研究を読む際に踏まえておか…

期末試験

2010年度後期フランス語期末試験について、以下に詳細を掲載しましたので確認しておいてください。2年次仏語後期試験1年次仏語後期試験

映画上映会

仏文学会による映画上映会に、今回は私も参加してきました。作品は「パリのアメリカ人」。歌と踊りを楽しんでいただけたようで何よりです。 そしてその後は、有志による食事会。最初から最後までかなりテンション高めで大いに盛り上がりました。参加してくれ…

La politesse en France

教科書は68ページの第二段落まで読了。ディクテは68ページ冒頭の3行です("Par certains aspects... des differences culturelles")。こちらも、来週は残りを読み終えた後、総復習を行う予定。

Comment on s'habille?

プリントによる復習の後、教科書81ページ(173ページ)を読み終えて、さらに82ページの発音練習まで終了しました。次回は82ページの内容を解説し、残った時間は全体のおさらいにあてることにします。

differance

デリダの2回目は"differance"について。この造語がどのようにしてつくられるのかを発表してもらった後、これが前回扱ったエクリチュールとどのようにかかわるのかということについて解説しました。かなり難しい話になってしまったけれど、いかがでしたでし…

卒論発表(4)

本日の発表は、出生率、キートン、ロメール、拷問、ドッペルゲンガーについて。 メールにも書きましたが、いよいよ締切まで1カ月を切りました。とにかくどんどん書いて、できるだけ早く枚数をクリアするようにしてください!

ワンシーンワンカット

まずは仏作文の正解。Nous avouons nos defauts pour reparer par notre sincerite le tort qu’ils nous font dans l’esprit des autres.そして今回の課題です。「悪徳を持つ者すべてが軽蔑されることはないが、いかなる徳も持たない者はみな軽蔑される。」 …

権力と抵抗

権力に関するテクスト講読は、抵抗の問題を扱った最後の項目の途中まで。来週には何とかそこを終えて、次の話題に入っていきたいと思います。 なお、言うまでもないことですが、後期の成績は、テクスト講読の回における授業参加を重視しますので、そのつもり…

La famille, e couple et... es enfants

教科書62ページの残りを終わらせて、64ページへ。2つめの段落の終わりまで読了しました。ディクテはその段落の2つめの文("Malgre cet eclatement... deux enfants par femme.")です。 こちらでも映画会の紹介。「パリのアメリカ人」の圧倒的なダンス…

Un cadeau pour Julien

結局、プリントでの復習は続けることにして、そのうえで教科書76ページまで終了しました。残りの授業でなんとか第6課を終えることができそうです。 なお、金曜5限の映画会の紹介として、「フレンチ・カンカン」の予告編と「パリのアメリカ人」の一部を上…

エクリチュール

今年度に扱う最後の哲学者は、ジャック・デリダ。『グラマトロジーについて』より、エクリチュール抑圧の歴史に関する分析を紹介してもらいました。次回はデリダの造語differanceについて。本日おおざっぱに解説したソシュールの言語学についてもあらためて…

卒論発表(3)

本日の発表は、ヴェルヌ、貧困問題、バルザック、ゾラ、トリュフォー。文学作品を扱ったものが多かったので、フランス語原文の引用の仕方などを少々詳しく説明しました。 いよいよ12月。これまでのんびりしていた人も、そろそろスパートに入って下さい!