講義日誌 yasuyuki shinkai

明治学院大学文学部フランス文学科 慎改康之

2007-01-01から1年間の記事一覧

第17回 アナクロニスム。マネからティツィアーノへ

まず、前回仏作文の正解。Cet homme politique est suspecte d'appartenir a la mafia.そして今回の課題です。「彼が今日ほど勇敢に戦ったことはかつてなかった。」 今日は4つの段落を終了。第18課の第2段落まで進み、マネから出発してティツィアーノへと遡…

感情イマージュ=クローズアップ=顔

本日は(青学では知覚イマージュについて軽くおさらいをした後)感情イマージュの話へ。感情イマージュとはクローズアップであり、クローズアップとは顔である、というドゥルーズのテーゼについて、まずは顔と感情との関係をベルクソンのイマージュ論を援用…

本日のCLIPS

今日から、仏語の授業においてフレンチポップスを紹介することにしました。音楽からフランスの一面を知ることができるだろうし、何よりフランス語を楽しく学ぶことができるだろうし。そして歌をマスターした人は「フランス語で歌うコンテスト」にもチャレン…

第17回 Francois Ozon (2)

第16課を、64ページのExercicesまで終了。ディクテは63ページ最後の段落"Ozon filme surtout ... du cinema français actuel."です。 そして次は第17課へ。「CPE騒動」のところです。

第17回 La surprise du lundi matin

本日は64ページを終了。上方の日記の部分は予習してくるよう指示するのを忘れていたけれど、みんなアドリブでだいたい答えることができて見事でした。次回のディクテは下の部分のみとなります。 そして次は68ページへ。ちょっと量的に多いかと思いますが、し…

第18回 トリュフォー、オリヴェイラ、アンゲロプロス

まずは先日のガンスおよびラングの映像を、運動と光という映画の二つの本質的要素の強調として解説。さらにそうした強調がどのような効果をもたらしうるのかについても考察しました。 次のテーマはワンシーン・ワンカット。トリュフォー「大人はわかってくれ…

第17回 卒論発表(教育、マンガ、セクシュアリティ、カミュ、カップル)

昨日帰りが遅くなってしまい朝から書こうとしたら自宅からインターネットがつながらなくなってしまい、夜になってようやく復旧。一日遅れの日誌となりました。 まずは仏作文の正解から。 Bois un peu moins de cafe le soir et tu verras que le sommeil rev…

第15回 生の恥辱

ベルクソンによる知覚の定義にもとづいて、中心的知覚と脱中心的知覚について考察。そしてそれらが映像においてどのように現れるのかを極めて簡略に解説しました。 そのあと、自分に直接的利害関心のないものを切り捨てる知覚を倫理的な観点から取り上げなお…

第16回 アナクロニスム(3)

例によってまずは仏作文から。前回分の正解は以下の通り。L’assassin ne se doutait pas du piege tendu derriere la porte. そして今回の課題です。「その政治家はマフィアに属しているのではないかと疑われている。」 今回からは、美術史研究における本質…

「記憶と証言」ドキュメンタリー映画上映会

このたび明治学院大学フランス文学科では、山形国際ドキュメンタリー映画祭の協力を得て、「記憶と証言」と題した映画上映会を行なうことになりました。入場は無料。お誘いあわせのうえぜひお越しください。 日時:11月21日水曜日 15時45分〜20時30分(休憩1…

第15回 アナクロニスム(2)

前回の仏作文の解答は以下のとおり。La decision a prendre me paraissait importante, autrement je ne serais pas venu. そして今回の課題です。その殺人犯は、扉の後ろに罠が仕掛けられているとは思ってもみなかった。 今日は第4段落から第7段落まで終…

第14回 分化する知覚

映画的知覚が自由間接話法的である、という前回提示した命題について、それがいったい何を含意しているのかを解説しました。複数の主観が混ぜ合わされているということではなく、逆に分化による主観構成の契機がそこにあるということ。その後で、前回も見て…

第16回 Francois Ozon

数独のとこの練習問題を終えた後、第16課フランソワ・オゾンの話へ。62ページ下から3行目"a Stockholm"まで終了。来週は64ページの練習問題まで終える予定。ディクテは62ページ2段落目の最初"Pendant quelques annees..."から、"... dans le milieu du jeun…

第16回 De retour du salon

今日から第5課。62ページを終了しました。複合過去についてもちゃんと理解しているようで結構。次回はここのディクテをやって、64ページに進みます。 毎回順調に進んで時間が余るくらいなので、来週から、フランスの歌や映像など、ちょっとした+αを持ってく…

第17回 ガンス、ラング

まずは先週見てもらったグリフィスとエイゼンシュテインの映像について解説。平行モンタージュと対立モンタージュの違いを説明し、「衝突」の理論に含意されている弁証法的思考についても簡単に紹介しました。そして次の映像として、アベル・ガンスの「ナポレ…

2008年度ゼミ紹介

明学仏文科ではもうすぐ2008年度3ゼミおよび4ゼミの募集が行なわれます。そこで、来年度の慎改ゼミについて以下に紹介文を掲載しておきました。質問などある方はどうぞ遠慮なくメールください。2008年度4ゼミについて2008年度3ゼミについて なお、2006年度…

ワッシーに注目

今週は月、水と休講にしてしまってごめんなさい。その代わり、というわけではないんだけど、今日はワッシー(Vincent Wouassi, Jr.)を紹介します。ワッシーは、ドラマーであると同時に三味線名取でもあるユニークなカメルーン人ミュージシャン。恵比寿ディ…

第15回 数独(2)

第13課を51頁まで終了。次回は52頁exercicesをやった後、第16章フランソワ・オゾン監督の話へと進みます。ディクテ範囲は51頁下から3行目"Mais le sudoku est..."から最後"... dans un univers virtuel."まで。

第15回 Ca ne va pas !

本日も順調に、予定していた第4課の3を"Ca ne va pas !"を終了。ここが来週のディクテ範囲です。代名動詞やil fautの使い方についても復習しておいてください。そして次は第5課1(62頁)へと進みます。

第16回 グリフィス、エイゼンシュテイン

リュミエール兄弟による映像についていくつか補足した後、モンタージュのスタイルについて学ぶために、グリフィス監督とエイゼンシュテイン監督の作品をそれぞれ一部上映。その共通点と差異について気づいたことを書いてもらいました。ざっと見たところ、だ…

2007年度戸塚映画会

今年も戸塚キャンパスにて映画会を開催します。昨年に引き続きジャン・ルノワール監督特集。詳細は以下をご覧ください。 2007年度戸塚映画会