講義日誌 yasuyuki shinkai

明治学院大学文学部フランス文学科 慎改康之

因果性の問題

前回に引き続き、歴史について。因果関係の再構成とは別のやり方で歴史研究を行うことができないのか、というフーコーの問いかけから出発して、因果律に関するヒュームの議論、さらには論理学の問題にも多少踏み込んで解説してみました。原因と結果との必然的なつながりとして通常考えられていることが、実は我々の習慣に根ざすものにすぎないかもしれないということについては、理解してもらえたかと思います。


今回も説明が長くなってしまってテクスト自体はあまり進みませんでした。次回は607頁18行目からです。