講義日誌 yasuyuki shinkai

明治学院大学文学部フランス文学科 慎改康之

第6回

『狂気の歴史』3回目。18世紀末に狂気がもっぱら内面にかかわる現象とみなされるようになるプロセス(狂気が実証的精神医学の対象として構成される第三のプロセス)を、当時の「道徳療法」と関連づけながら解説。それから、狂気に関する知と「人間学的思考」との関係について。次回は、『狂気の歴史』が書かれた時代の思想的風景を、人間主義から構造主義へというかたちで極めて図式的に描き出し、そうした流れのなかにフーコーの仕事を位置づけてみるつもりです。