講義日誌 yasuyuki shinkai

明治学院大学文学部フランス文学科 慎改康之

第3回 Cinema1第1章(続き)

GWをはさんでいたこともあり、前回のおさらいをしながら第1章を終わらせました。今日のポイントは、運動は全体(質的変化)の「動的断面」coupe mobileである、というベルクソンの第3のテーゼ。


次回は第2章。映画の具体的な技法の問題が扱われることになります。そこで今日は手始めとして、複数のカットのモンタージュから成る映像と長回しのワンカットから成る映像とがそれぞれ与える印象の差異を感じてもらうために、エイゼンシュテイン監督「全線」(1929年)の「牛乳分離機」のシーンとオリヴェイラ監督「クレーヴの奥方」(1999年)でキアラ・マストロヤンニがテレビニュースに思わず声を挙げるシーンとを上映してみました。